五七五ブログ 小夜衣

2014年10月

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呼ぶような声にふるえる十三夜  小夜


柱時計が11時を打った頃

襖の向こうで寝ているオジの

苦しそうな声


そこは 若くして亡くなったいとこが お盆に来た時寝ていた場所  

怖いことが頭をよぎる



起き出し おじを覗く

寝言をいっているのだった


朝、怖い夢でもみたかと訊くと

なにも覚えていないという


10月6日 十三夜のこと
 
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赤トンボ声なきに聴く子守唄  小夜


季語 赤とんぼ



赤トンボがいつもより気になったのは

やはり 葬儀に来ているからでしょうか

庭の植木にとまりこちらを見ている赤とんぼに

亡き人を重ねてしまうのでした。




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のべおくるもんをゆるがすのわきかな


季語は”野分(のわき)”

秋の暴風雨のことです。

野の草を吹き分けるほどの風の意味。
 
10月6日 台風18号の通過した関東



この日は 親戚の通夜に参列しました。
 

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刈田道車窓のぬれて野辺送り 小夜

季語は 刈田道

刈田の傍題です。

稲を刈り取った後の田

にわかに広々として、一面、刈株が並ぶ。


待ちかねて雁の下りたる刈田かな  一茶




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